2018.8.6

“Free at last! Free at last! ”

8月は夏真っ盛りで、日々暑さとの戦いですよね。毎年、記録的暑さが更新されていて来年の今頃は一体どうなるのだろうと不安になります……。

さて、そんな8月になると思い出されるゴスペル曲が、”Free At Last”です。

なぜこの曲が8月と関係があるのでしょうか。

演説『I Have A Dream』の最後

belloffreedom

今(2018年)から55年前の1963年8月28日、アメリカのワシントンで自由と平等を求めた25万人による大行進が行われ、マーティン・ルーサー・キング・ジュニア(Martin Luther King, Jr.)牧師による有名な『I Have A Dream』が語られました。その演説の最後の部分を紹介します。

自由の鐘を ジョージアのストーン・マウンテンから鳴り響かせよう

自由の鐘を テネシーのルックアウト・マウンテンから鳴り響かせよう

自由の鐘を ミシシッピーのあらゆる丘や塚から

あらゆる山腹から鳴り響かせよう

自由の鐘を響かせよう

私たちがこの鐘を鳴らす自由が許される時

あらゆる街や集落、あらゆる州や町々から鳴り響かせる時

私たちはその日を早めることができるだろう

それは、神の子どもたち全て、つまり黒人も白人も、

ユダヤ人も異邦人も、

プロテスタントもカトリックも皆一つに手を取り合い

この古き黒人霊歌の詞を歌う日を

” Free at last! Free at last! Thank God almighty, we are free at last!

(ついに自由に! 自由になった! 偉大なる神に感謝、私たちは自由に!)”

Martin Luther King, Jr. (1963)『I HAVE A DREAM…』より

この演説がなされた年は、ちょうどリンカーン大統領によって「奴隷解放宣言」が出された100年後のことでした。100年たっても、黒人たちへの人種差別は無くなることがなく、キング牧師を中心に無抵抗主義の主張が繰り返し行われていました。1955 年にバス・ボイコット事件、1963年6月にはデトロイトで10万人の自由への行進、そのような中1963年8月に25万人よるワシントン大行進が行われたのです。

キング牧師は、いつか全ての人が平等に扱われ自由が与えられたその時、皆が一つに手を取り合って、黒人霊歌を賛美するのだ! と熱弁します。

ゴスペル音楽のルーツをたどると、「黒人霊歌」があります。奴隷だった人々の神さまへのうめき、さけび、祈りが詩に込められています。キング牧師が最後に語った黒人霊歌”Free At Last”は、どのような歌詞なのでしょう。

黒人霊歌”Free At Last”

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Free at last, free at last,
Thank God almighty I’m free at last.

<1>
Surely been ‘buked, and surely been scorned,
Thank God almighty I’m free at last.
Still my soul is a heaven born,
Thank God almighty I’m free at last.

<2>
If you don’t know that I been redeemed,
Thank God almighty I’m free at last.
Follow me down to Jordan’s stream,
Thank God almighty I’m free at last.

ついに自由に! 自由になった!
偉大なる神よ感謝します 私はついに自由だ!

何度もけなされ 軽蔑されたが
偉大なる神よ感謝します 私はついに自由だ!
この魂は今なお天にあり
偉大なる神よ感謝します 私はついに自由だ!

私が贖(あがな)われたことを知らないのならば
偉大なる神よ感謝します 私はついに自由だ!
私についてきて ヨルダン川へ向かおう
偉大なる神よ感謝します 私はついに自由だ!

(贖い=代価や身代金を払って買い戻されること)
(ヨルダン川=旧約聖書の中で、神さまがモーセに伝えた約束の恵みあふれた地は、ヨルダン川を渡った所にあった。)

2つの自由

キング牧師は、おそらく「2つの自由」の意味を込めてこの曲を演説の最後に引用したのではないかと思います。1つは、奴隷時代から続く差別や迫害などから解放される肉体的自由。もう1つは、イエスが罪を拭い去って神の子どもとされた人々が天でもつ霊的自由です。今の私たちは苦しい差別を受けているが、非暴力によって自由を獲得しよう! 自由とは、平等や平和や愛など本来あるべき私たちを抑圧する鎖からの解放なのだ! そして、この世でそれが達成できなくとも、神の目から見れば私たちは平等なのだから、私たちは罪の鎖をも断ち切り、天の御国で共に黒人霊歌を賛美するのだ! キング牧師のそのような想いがこの演説から伝わってくる気がします。

今の私たちにとっての「自由」とは何でしょう。
自由とは、自分の好きなように生きることなのでしょうか。
私たちの本来あるべき姿とは何でしょう。
それらを抑圧しているものとは一体何でしょう。

暑い8月に、”Free at last! Free at last!” を歌いながら、ふと立ち止まって考えてみたいものですね。

参照:

Martin Luther King, Jr. (1963)「I HAVE A DREAM…」, 2018年7月31日 Access.

History .com 「I Have a Dream Speech」, 2018年7月31日 Access.

Abingdon Press : Songs of zion. Nashville, Tenn. 1981

Post Author: NOBU

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