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歌うための6つの基礎力

更新日:6月8日

歌うための基礎には、大きく6つの項目があげられます。「呼吸」「フォーム」「響き」「音程」「発音」「グルーヴ感」です。これは声を発するメカニズムを元に考えたものです。





1. BREATH-呼吸-

私たちが普段日本語を話す時と、ゴスペルのような英語の曲を歌う時、ある決定的な違いがあります。それは呼吸時の体の使い方です。歌う時には、腹式呼吸を使います。腹式呼吸とは、横隔膜を使って息を効率よくコントロールできる呼吸方法です。歌以外にも、ピラティスなど腹式呼吸を使うこともありますが、息を吸っておなかを膨らませるだけでは、歌うカラダ作りとして不十分です。ゴスペルを歌う時に必要な、筋肉の使い方を練習します。


2. FORM-フォーム-

自分が知らないうちに、首が前に出ていたり、猫背になってしまうことがあります。パソコンやスマホなどを見る時間が長いと、知らず知らずのうちにそういった姿勢になるでしょう。歌う時には、背筋を反りすぎず、でも猫背にならず、自然と天井から糸で引っ張られているイメージが大切です。また体の姿勢だけでなく、口や口腔内また表情筋の使い方などを練習します。


3. RESONANCE-響き-

大きな声を出すには叫べばよいと思われがちですが、叫ぶ声と響く声は少し異なります。また、もし叫ぶ声でずっと歌い続けてしまうと声帯を痛めることにもなります。正しい響きをつけることで、遠くまで響く大きな声を出すことができます。また高くても無理なく出すミックスボイス、低音の響きを重視したチェストボイス、さらに空気混じりのエアーボイスなども応用として練習します。


4. PITCH & INTERVAL-音程-

「私は音程がわるい……」という言葉をよく耳にしますが、音程にはPITCH(ピッチ)とINTERVAL(インターバル)と2つあります。ピッチとは、単音で取る音のこと。例えば、ラの音をポンと出すことです。一方でインターバルとは、ある音からある音に動く幅のことです。例えば、ラの音からドに上がる動きなどです。音程をよくするためにはまず、ポンと出す音が苦手なのか、またはインターバルで音をとるのが苦手なのかを判断し、それに合わせた練習をします。


5. PRONOUNCIATION-発音-

ゴスペルは英語の歌詞ですから、英語の発音も欠かせません。歌う時には、日常会話の時よりも強調して発音をすることがあります。それは、聞いている人に言葉をしっかりと伝えるためです。例えば、saveという言葉を歌う時、会話の時以上に頭のsを強く発音します。そしてこのsの発音は、上記「1. BREATH-呼吸-」の使い方と連動しているため、英語の発音にも呼吸の習得が活かされてきます。


6. GROOVE-グルーヴ感-

リズム感ではなく、グルーヴ感と表現しています。それは、リズムを取ることと、リズムと自分をシンクロして歌うこととは少し異なるからです。例えば、1,2,3,4と誰でもリズムを取ることはできます。しかしそのリズムをどう感じながら歌で表現するかとなると、ただリズムを取るだけでは不十分です。ブラックゴスペルにある様々なリズムを楽しみながら練習します。


表現力のため

さらにゴスペルを表現するために「ビブラート」「ミックスボイス」「エアーボイス」「メリスマ」「ダイナミクス」などがあります。例えばダイナミクスとは、「音の強弱」のことです。一曲を歌う中で、ずっと同じ音量の声で歌うことはありません。歌い出しは小さく、サビは盛り上がるといったように、曲全体にダイナミクスを作ることで曲の世界を表現することができます。ダイナミクスをつけるためには、基礎の「呼吸」と「響き」が欠かせません。小さい声を出すには、ただ声を小さくするだけでなく、筋肉群を使って呼吸をコントロールし、一定量の息を出し続けることが必要です。一方で大きな声を出すには、地声で叫ぶのではなく輪郭のある共鳴を伴った響く声を作る必要があります。このように、表現力は基礎というレンガの上に積み重ねていくようなものです。


新しい自分の声探し

ゴスペルの世界では、「声」は神さまから与えられたものと考えます。ですから声という楽器は、一人ひとり異なり全く同じ声の人はいません。バイオリンのように高い声の人もいれば、コントラバスのように低い声の人もいます。しかし与えられた声を使っていないだけでは上達しません。スポーツと同じく、歌うためには筋肉トレーニングをして歌うカラダ作りをしなければいけません。 アルトスのボイストレーナーは、まずその方の楽器である声を聞き、その方の改善点と原因を確認していきます。それから必要なトレーニング方法を考え提示していきます。楽器がそれぞれ違いますから、一人ひとりの声に合わせたトレーニングが必要です。いきなりハリウッドスターのような声を目指すのではなく、誰かと比べるのでもなく、トレーニングを通じ自分の声に向き合い、「新しい自分の声」を探していきましょう。

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