母の日が終わると、なんだかあっという間に「父の日」がやってきます。ついつい、母の日の「ついで」のような存在になっていないでしょうか。

父の日は、どのようなきっかけで始まったのでしょう。

 

父の日の起源

父の日は、アメリカのワシントンにあるスポケーンに住む「ソノラ・ルイーズ・スマート・ドッド(1882-1978)」さんが発案し、1910年6月19日に初めて行われたと言われています。(ある歴史学者は、今から4000年前にも父の日の文化はあったとか!)

クリスチャンだったソノラは、いつものようにアメリカのスポケーンにあるセントラル・メソジスト教会の礼拝に出席します。その時ちょうど母の日のシーズンで、教会の牧師さんも母の日にちなんだメッセージをされていたそうです。
ソノラはそのメッセージを聞きながらこう思います。

「お母さんに感謝するのはもっとも。でも、お父さんに感謝する日も持つべきじゃないかな?」

実はソノラには、このような背景がありました。
ソノラのお母さんは、1898年、ソノラが16歳の時に天に召されました。その後ソノラ含む6人の子どもたちは、ソノラのお父さん「ウィリアム」によって育てられたのです。ウィリアムは、6人の子どもを養うために毎日必死に働かなければなりませんでした。また働きながら6人の子育てをするその苦労は、想像を絶するものだったでしょう。その父の姿を見て、ソノラは後にこう語ります。

 

父は、とても厳格で規律に厳しい人だったわ。でも同時に私たち(家族)を一つに、幸せにしてくれて、優しく愛にあふれた両親のような存在だったの。

Sonora Dodd

お父さんにも、感謝を捧げたい。そういう日を皆さんと一緒に持ちたい。そんなソノラの想いは実現します。
1910年6月19日、「スポケーン・ミニストリー協会」と「キリスト教青年会(YMCA)」との協力もあり、この日初めて「父の日」を祝うことに成功しました。町のキリスト教会にもソノラの想いは広がり、父への感謝にちなんだメッセージが語られました。そして集まった人々は、感謝の気持ちを込めた「バラの花」を身につけたそうです。

バラの花

父の日の花は、「赤か白のバラの花」と言われています。それは、ソノラが始めたこの最初の「父の日」に、参列者に赤と白のバラの花が配られたことがきっかけと言われています。赤いバラは、今生きている父への感謝を表すために。白いバラは、天に旅立った父への感謝を捧げるために。

父の日は、一人の女性の感謝がきっかけだったのですね。

 

One Point!

ゴスペルの世界では、神さまのことを「Heavenly Father=天のお父さん」と呼びます。もし私たちにお父さんがいなくても、またすでに天に旅立っていたとしても、神さまというお父さんがいつもそばにいてくださる。地上のお父さんに感謝しつつ、天のお父さん=神さまにも感謝の気持ちを持つこと、それが「ゴスペル的な父の日」と言えるかもしれません。

参照:
Spokane Birthplace of Father’s Day
History Link
Inspiring Woman
To Dad With Love
Father’s Day

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Post Author: ARTOS事務局

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