“Keep The Faith” という曲がいくつかあります。たとえば、日本のアイドルグループ「KAT-TUN(カトゥーン)」が歌う”Keep The Faith”、ロックバンドBon Joviの”Keep The Faith”などがそうです。「Faith=自分の力を信じる気持ち」を、「Keep=持ち続けよう」という意味で歌われています。

ゴスペルにも”Keep The Faith”という曲があります。今回はこちらの曲をご紹介します。

“Keep The Faith”

ゴスペル・アーティストCharles Jenkins(チャールズ・ジェンキンズ)の曲に”Keep The Faith”があります。チャールズは、”Awesome”や”War”などの楽曲で知られるゴスペル・アーティストですが、アメリカのシカゴにある「Fellowship Missionary Baptist Church(フェローシップ・ミッショナリー・バプテスト・チャーチ)」の牧師でもあります。日本で牧師というと、かたい印象があって音楽家というイメージとは程遠いかもしれません。ところがアメリカの特に黒人教会では、牧師が歌を歌ったり作曲をしたりすることは珍しいことではないようです。(例:ドニー・マクラーキン、ヘゼカイア・ウォーカーなど)

彼のこの曲”Keep The Faith”は、聴き手が考えさせられるような歌詞です。それは、質問形式で歌われているからです。

「十字路に立った時、あなたはどうする?」

「八方塞がりな状態の時、あなたはどうする?」

「物事がうまくいかない時、あなたはどうする?」

自分に夢があり目標があっても、うまくいかない時があります。なんでこうなるのだろうと不安になる時もあります。また、どっちの道を行けば良いのか悩む時もあります。その時、「あなたはどういう選択をしますか?」と問いかける歌詞です。チャールズの答えはタイトル通り、「Keep The Faith=信仰を持ち続ける」ことです。

Faithとは

辞書で「Faith」を調べてみると、「信頼」「信念」の他に、「信仰」「真正の信仰」という意味もありました。ゴスペルにおけるFaithは、「信仰」であり、神に信頼し続けることです。作者のチャールズは、なぜ不安な時に神に信頼し続けようと歌っているのでしょうか。それは、人の力には限界があるからです。それなら人は何もしなくて良い、ということではありません。もちろん、何事にも努力することは大切で、それには結果がついてくるでしょう。しかし、それでも自分の力には限界があります。目の前に立ちはだかる壁を、なんとか自分で乗り越えようと歯を食いしばって登り続けると、疲れ果ててしまいます。時に、困難を乗り越えさせてくださる神にゆだね、Keep the Faith=信じ続けることです。

また、人の気持ちは移り変わりがあります。友人や家族は、自分のことを親身に考えてくれます。でも昨日言っていたことと違うことを言う時もあります。人の気持ちや考えは移り変わるからです。だからチャールズはきっと、人ではなく、変わることのない神に信頼し続けることを伝えたかったのではないでしょうか。

 

印象的なのは、後半で何度も”Keep The Faith”という歌詞を繰り返している部分です。ゴスペルではよく、シンプルな歌詞を何度も繰り返すことがあります。例えば、”Oh Happy Day”もそうです。何度も「Oh Happy Day!」と歌うことで、「幸せな日だ」ということを何度も味わいます。この曲でも「Keep The Faith!」と何度も「信仰を持ち続けるんだ」と魂からあふれ出て来るように歌っています。

2020年5月6日、”Keep The Faith”にNOBUの日本語訳がついた動画がリリースされました。チャールズ本人のフェイスブックでご覧いただけます。是非、今迷うことがあったり、不安に思ったりすることがあれば、お役に立てればと思います。

 

 

KeepTheFaith動画

Facebookから”Keep The Faith”を試聴

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Post Author: ARTOS事務局

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